しれえの胸

 雪風のしれえは鎮守府に着任する前はお相撲さんだったそうです。
なんでも足腰の怪我で引退しちゃったけど、かなり強いお相撲さんだったみたい。
「これでも結構いいところまでいってたんだぞ」って、しれえが照れくさそうにいってました。

 今のしれえはちょっとやせているんですが、さすが元お相撲さんだけあって
筋肉はものすごく盛り上がっているんです。
しれえいわく体がなまらないように、毎日トレーニングして鍛えているそうです。

 この間しれえに抱っこしてもらったんですけど、しれえの胸のところがすごく硬かったです。
「うわーしれえの胸かたーい」と、ぺたぺた触ってみたら

「あー対戦相手によくいわれてたなぁ。
 『オマエの胸は鉄板みたいだな』とか『得意の張り手が通用しなくて苦戦した』って」
って、しれえが苦笑いしてました。

 でも、しれえの胸は鉄板みたいにかちこちでも、広くて大きくてなによりほんのりあたたかくて。
雪風にとって、しれえの胸は居心地のいい場所です。

 雪風は、しれえに抱っこしてもらうのが大好きです。
雪風は抱っこしてくれるしれえが大好きです。
抱っこしてくれなくても、雪風はしれえが大好きです。


あとがき

ツイッターの「#リプライでお題もらって書く予定のない小説の一部分を書く」タグで、「鉄板」というお題をもらったので書いたものを加筆修正した代物。

最初は料理のほうの鉄板でいくつもりだったのに、どうしてこうなった・・・?